その傾向のまま推移し、少年漫画・少女漫画原作の実写化が商業的にプッシュされ、メジャーな成功を収めるようになったのが2005年あたりである。この年には原作、映画ともに社会現象になった『NANA』(主演:中島美嘉、宮崎あおい)や、あだち充プレゼンツ・伝説の青春マンガ『タッチ』(主演:長澤まさみ)、日本アカデミー賞に13部門ノミネートされ、そのうち12部門で最優秀賞を獲得した『ALWAYS 三丁目の夕日』(監督:山崎貴)などが公開された。

リメイクブームの先駆け
実写映画化作品の本数はこう推移した

 実写映画化作品の年間の本数は、2007年で30本を超えた頃からまた徐々に増え始めて、2010年度の終わりにピークを迎える。

2014年……52本
2015年……35本
2016年……46本
2017年……56本
2018年……56本
2019年……47本

 2020年に入ると本数は一気に落ち着いて、2024年の現在(集計は2023年まで)に至るまで30本前後となっている。

 ここまでは、あくまで”映画”に限った実写化作品であることに注意されたい。

 Netflixなどの動画配信サービスが最高に勢いづいている昨今では、『ONEPIECE』や『幽☆遊☆白書』(ともにNetflix)、『推しの子』(Amazonプライムビデオ)などの実写化”ドラマ”シリーズが、実写化映画に代わって顕著に増えてきている。