「石丸氏系上司」と正面切って戦うのは極めて愚策
ここからは、このような石丸氏系上司に仕えることになってしまったらどうすればいいか、という具体的な対処法について考えてみましょう。
まずは、石丸氏系上司の性質についてもう少し深掘りしていきます。なぜ「石丸構文」になってしまうのか、という点に着目すると糸口が見えてきます。
「石丸構文」を使って上司はどうしたいかというと、「自分が言っていることが正しい」という方向に議論を何が何でも持っていきたいのです。つまりこの場合、こちらがいかに上司のミスを指摘したとしても全くの無意味です。仮に限界まで上司を追い詰めることができても「今はそんなことは話していない!」の一言でちゃぶ台を返されるのが関の山です。
最後は立場がものを言うサラリーマン人生においては、石丸氏系上司とは決して戦うことを選択してはいけません。極めてコスパが低い打ち手と言わざるを得ません。
「石丸氏系上司」を味方につければ非常に強力な武器になる
逆に、実は「石丸氏系上司」は用法・用量を守って正しく使うことが出来ればあなたにとって非常に強力な武器になるので、どのように自分の武器にするかを考えることが得策です。
まず「石丸氏系上司」を自分の武器にするためには、「石丸氏系上司」に気に入られる必要があります。
「石丸氏系上司」は自分のことを一番頭がいいと思っていて、同じように頭がいい部下を高く評価する傾向にあります。ただし、この「頭のいい部下」の採点方法が一般的なそれとは異なることに留意しなければなりません。「石丸氏系上司は(実際のアタマの良い・悪いにかかわらず)「自分が正しいと思っていることを否定する部下」の評価を問答無用で下げる傾向にあるからです。ただだからと言って、あからさまに迎合する部下も嫌われます。「さすが課長!」みたいな太鼓持ち系部下も頭がいいとは評価してくれないでしょう。