近年、「会社の飲み会に行きたくない」若手が増えているという。
「時間外労働」「残業代が出ない」「気遣いが面倒」…など、様々な声が聞かれる。
しかし一方で、面倒な雑務の代名詞である「ビジネス上の食事会」や「幹事の業務」に、
前向きに取り組まないと置いていかれる」と考えている若手社員が増えていることもまた事実。
新刊『ビジネス会食完全攻略マニュアル』は、そういった若手社員に支持されている一冊だ。“広告代理店卒・アルコールに弱い(1,2杯が限界)・非体育会系の著者”が、最大28会食/月を乗り越えて身につけた「食事会での実践的な振る舞い」を紹介した本書。
会食・社内飲み会・送別会・歓迎会など、古今東西すべての食事会で今日から使える本書。
今回はその著者yuuu氏に聞いた、「若手と飲み会に行った時に注意すべきこと」を紹介する――。

嫌われる上司が会社の飲み会の「店員との会話」で無意識にやっている超残念な行動・ワースト1Photo: Adobe Stock

飲み会で店員さんを困らせていませんか?

社内飲み会は結局、気を使う。

飲み会の場は、いわゆる自分の「素」がどうしても出やすい場面だ。日頃ビジネス用に自分のキャラクターを作り上げている人であっても、食事をして、アルコールを飲み交わしていると、ついつい理性のタガが外れてしまうこともあるだろう。

しかし当たり前であるが、会社はそういったありのままの自分を受け容れてくれる場所だとは限らない。自分の「素」をどこまで出すのがいいのか、常に気を引き締めて臨むようにしたい。

しかも、今日社内飲み会で好感度が上下した相手と、明日もあなたは仕事をする。職場で減点されるならまだしも、「職場の場外戦」とも言える食事会で減点されるのは悔しかろう。

飲み会では、関係性をフランクにする必要性がある反面、自律が求められていると言っても過言ではないだろう。

「店員さんへの面倒な絡み」は厳禁

特に気をつけたいのが、「店員さんとの会話」である。

自分を律する意識を持って飲み会に臨むこと自体は素晴らしいのだが、店員さんへのあいさつや注文時、呼び出す時などはついつい気を抜いてしまいがちである。特に、アルコールが入ってくるとついついいわゆる「だる絡み」のようなことをしてしまいがちだが、これは絶対に避けたい。店員さんからも、また同席している部下からにも良い印象を与えない。部下からすれば、「失礼をしてしまってすみません」と店員さんに気を使う必要が出てくる上に、周囲の目も気になる。部下に嫌われないためにも、これは絶対に避けるようにしたい。

また、シェフやサービススタッフと仲良くしすぎるのも考えものだ。
これは会食慣れしている人でもよくしてしまう過ちである。自分が大切にしている店に連れてきたことを暗にほのめかすため、サービススタッフやシェフと懇意にしている姿を見せるのだ。当人はよかれと思ってやっていても、ゲストは疎外感を感じてしまう場合が非常に多い。
「自分が懇意にしている店だからこそ、ゲストにも特別待遇をしている」のを伝えたい気持ちはよくわかるが、ゲストファーストの徹底も忘れてはならない。サービススタッフやシェフとは適度な距離感を保とう。

(本記事は、『ビジネス会食完全攻略マニュアル』の一部を抜粋・編集・加筆したものです)