おひとりさまの老後には、現役時代には見えにくい落とし穴がある! それも踏まえた、お金&老後対策は必須です。男性の3.5人に1人、女性は5.6人に1人が生涯未婚と、独身者は急増中ですが、税金や社会保険などの制度は結婚して子どもがいる人を中心に設計されており、知らずにいると独身者は損をする可能性も。独身者と家族持ちとでは、本来お金についても老後対策についても「気を付けるべきポイント」が違います。独身者がひとりで楽しく自由に生きていくためにやっておくといい50のことを税理士の板倉京氏が著した「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、一部を抜粋して紹介します。

老後、ひとりぼっちにならないために「やっておくべきこと」ベスト1Photo: Adobe Stock

「ご近所友達」は意外に大事!

 仕事を辞めると、仕事関係の友人とは疎遠になるし、学生時代の友人だって、頻繁に会ったりするのはなかなか難しいところです。そこで、大事になってくるのがいつでも気軽に行き来できるご近所でのお付き合い。

 家族持ちの場合、子どもつながりでママ友・パパ友、PTA活動など自然にご近所付き合いが始まることもありますが、独身者の場合は、特に仕事が忙しければ、家は帰って寝るだけの場所になってしまいがち。「ご近所付き合いなんて全くない」という人も多いのではないでしょうか。

 でも、リタイア後はご近所に友人がいるのは、心強いことです。リタイア後の独身者にとって大事なのは遠くの親戚より近くの他人、「血縁」より「地縁」(近所の縁)です。できれば今からご近所コミュニティに参加したいところです。

ご近所友達を作る様々な方法

 おすすめは、近所に行きつけのお店を作ること。

 チェーン店や広い大きなお店ではない、地元の人がやっているお店で居心地がよさそうだったり、常連さんの感じがよい店があったら、通ってみてはいかがでしょうか。
 自然と地元の人たちと顔なじみになって、ご近所人脈ができる可能性大です。

 また、自治体などが開催するイベントやお祭りなどに参加してみるという方法も。こういったイベントを仕切っている人たちは、顔の広い世話役的な方も多いので、積極的にお手伝いを買って出ると、一気にご近所さんたちとの距離が近くなるはず。

 ご近所との「地縁」以外にも、「知縁」(趣味と、趣味の仲間)を作るのもおすすめ。
 ゴルフ・カメラ・旅行・推しアイドルなどなど、趣味があれば、たとえひとりでも楽しい時間を過ごすことができますし、同じ趣味の友人ができれば、会話が盛り上がること間違いなし。

 ネットで仲間を探すという方法もあります。
「シニアサークル」と検索すると、年代別や地域別、趣味別のサークルなど、いろいろな情報が見つかります。シニア独身者は、仲間を作りたいと思っているはずですから、今後もこういったサークルは増えていくと思います。

「いきなりリアルはちょっと……」というならばまずはオンライン交流から始めてみてもいいでしょう。またボランティア活動に参加して、同じ目的や志を持つ仲間を作り、社会貢献をしていくというのもいいかもしれません。人の役に立てる上に、友人もできて一石二鳥です。

*本記事は、独身者向けのお金&老後対策を書いた、板倉京著「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、抜粋・編集して構成しています。