1991年からの31年間で41勝!
21年夏ベスト10入りした注目校は?

 第10位は大阪桐蔭高(41勝7敗)。昨年夏には出場できなかったため、同順位だった仙台育英高(昨年準優勝)を下回って9位から10位にダウンした。

 意外と順位が低いと思う人がいるかもしれないが、大阪桐蔭高が初めて甲子園に出場したのは1991年の春。当時はまだ創立して間もないころで、この年の夏に初出場で初優勝を達成した。以来32年間で41勝をあげ、21年夏の甲子園で東海大菅生高を降してついにベスト10入りした。

 100年に及ぶ夏の甲子園の歴史で、最近の32年間だけでベスト10に入っているというのはすごいことだ。しかも41勝に対して負けはわずかに7、勝率は.854と極めて高い。今年も出場しており、どこまで順位をあげるかが注目だ。

 この上には3校が「43勝」で並んでいる。

智弁和歌山、早稲田実、広島商
常連名門校がしのぎを削る

 1校目が智弁和歌山高(43勝22敗)。1990年代には圧倒的な成績を残していたが、一昨年夏は甲子園には出場したものの初戦敗退、昨年は県大会初戦で敗退と監督の交代もあって苦しんでいる。今夏はどこまで復活できるかに注目だ。

 2校目は早稲田実(43勝28敗1分)。1915年の第1回大会に出場した名門で、昭和末から平成初めにかけては低迷したものの、戦前戦後を通じて強豪の地位を保ち続けている。「1分」とあるのは、2006年の決勝戦での駒大苫小牧高との延長15回1-1の試合。こちらも今夏の大会に出場する。

 3校目が広島商(43勝16敗)。やはり1916年の第2回大会に出場した名門校で、戦前だけで優勝5回(春2回、夏3回)を数え、戦後もしばらくは全国屈指の強豪として活躍していた。

 同校はバントを多用して確実に1点を取り、投手を中心として守り抜く野球を身上としていた。そのため、池田高やPL学園高に代表されるパワー野球が広がるにつれて出場回数が減少。平成以降夏の出場は2004年、2019年の2回しかなく、いずれも初戦で敗退している。今夏は県大会決勝でライバル広陵高に敗れて出場を逃した。