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トーナメントでは、優勝、準優勝、3位という順位が、そのまま実力順だと考えられがちだ。しかし、試合結果は本当にチームの強さを正確に表しているのだろうか。勝敗データから「真の実力」を推定する統計学の考え方を通して、「順位」と「強さ」は必ずしも一致しない理由を解説する。※本稿は、教育測定学者の『テストと学力 何を測るのか、どう測るのか』(岩波書店)の一部を抜粋・編集したものです。
トーナメントでは
2位以下の実力順はわからない
トーナメント方式でもリーグ戦方式でも、直感的には3位までに入ったチームは8チームの中で「強さの上位3位までに入ったチーム」であるように思える。しかし、実はそうではない。このことを説明するために、「それぞれのチームの強さを表す『真の順位』」があらかじめわかっている場合を考えてみよう。
たとえば将棋や囲碁の段位が初段から八段まで異なる8人が対戦するとして、どの競技者も本人の段位を公表していないが、その段位が「その時点での各競技者の『真の順位』(正確には八段=1位、七段=2位、……初段=8位)」であるとする。その際、(現実にはこのようなことはあり得ないが)それぞれのチームや人に固有の「真の実力」が想定でき、段位に基づいた「真の順位」の高いほうが常に勝利すると考える。この想定の下で、実際の競技の結果得られた順位と「真の順位」を比較してみよう。
(1)から(8)までの「真の順位」をもつ8チームが競っている場合で、トーナメント方式とリーグ戦方式の結果を比較してみる。
図1-1で(1)から(8)の8チームが対戦するものとし、カッコ内の数値が「真の順位」を表しており、上位のチームが100パーセントの確率で勝利するものと考える。
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