【独自】アクセスの良い空港ランキング
トップ5は納得の便利空港がずらり
1位:福岡空港 枕詞は「日本一便利な空港」
栄えある第1位は福岡空港だ。JR博多駅から地下鉄で2駅5分。都心への近接さゆえに利便性はダントツで、メディアでは「日本一便利な空港」と紹介されることも多い。24年には新しい立体駐車場の共用が始まり、従来よりも駐車場容量が増えた。
あまりに都心に近いがゆえ利用者が空港に行く前にみやげ物を購入してしまい、以前はターミナル内店舗が充実していなかった。が、20年の国内線ターミナルのリニューアル後は見違えるように店舗が充実し、遊びに行って楽しい空港へ変身した。なお現在、国際線ターミナルまでは空港内連絡バスでの移動になっているが、将来的に空港独自の鉄軌道システムを整備するか否かが注目される。
2位:那覇空港 国際通りからタクシーで1000円
那覇市街地からのわずか4kmの距離で、タクシー料金の安さもあってギリギリまで国際通りで遊んだ後、タクシーに飛び乗り空港へ向かう人は多い。1000円程度で空港に着く。もちろん、モノレールも便利で、那覇空港駅は国内・国際線どちらに行くのも近い。
弱点は、空港敷地内でレンタカーの受け渡しが禁止されているため、空港外のレンタカースペースまでの移動に時間がかかることだ。さらに、最近は観光客増加による混雑からレンタカーを借りるまで相当時間を要するようになった。レンタカー利用の際は注意しよう。
3位:羽田空港 アクセス多様性は世界トップ
羽田空港にはモノレールと京急が接続しているが、将来的にはJRもつながるなどますます便利になる。これほど多様な、そして便利なアクセス手段を持つ空港は世界でも珍しい。
特に空港バスの利便性は高く、千葉、神奈川、埼玉県の主要ターミナルにまで接続するなど、使いこなせば鉄道よりも楽に目的地まで行ける。ターミナルのカウンター上の電光掲示板も見やすく、一目で自分の乗りたいバスが何時に出発するのか把握できる。15年に首都高中央環状線が全線開通して以降は、特に新宿からの所要時間が大幅に短くなった。リムジンバスは全車両にフリーWi-Fiが整備されているし、あとは頻度(フリークエンシー)が鉄軌道並みになれば言うことなしだ。
難点は、駐車場の混雑度合が最近ますますひどくなってきていることだ。駐車料金へのダイナミックプライシング導入や、現在駐車場ごとに運営が分かれている体制(P1とP4は日本空港ビルデング、P2とP3は空港振興・環境整備支援機構、P5は東京国際空港ターミナル)の見直しなど、抜本的な改善策が待たれる。
4位:宮崎空港 「徒歩空港」にもってこい
宮崎空港は、地方空港としてはいち早く鉄道をつなげた空港で、空港駅から宮崎県内は言うまでもなく、そのまま大分県や小倉(福岡県)まで電車で行くことができる。宮崎市街地から近く、市中心部の宮交シティ(バスターミナル)からはわずか10分だ。
空港までの道の中央分離帯にはヤシ並木が植えられており、南国気分が味わえる。1時間ほどぶらぶら歩けば中心部に着けるので、空港アクセスを徒歩でチャレンジしてみる「徒歩空港」という趣味を始めるにはもってこいだ。なお、空港正面には、宮崎空港名物のタクシーコンシェルジュが待機し、利用者のタクシーの手配を手伝ってくれる。
5位:神戸空港 新幹線駅にもすぐ!の都市型空港
埋立地・ポートアイランドの先にある都心に近い空港で、山陽新幹線の新神戸駅へもタクシーで20分ほど。三宮ともポートライナー1本でつなぐなど、ロンドンのシティ空港を思わせる都市型空港だ。
もともと関西空港は今の神戸空港の場所に造られる計画もあったほどで、阪神間に住んでいる人には伊丹空港よりも神戸空港のほうが交通の便が良く、かつ門限が遅いので、東京往復は伊丹ではなく神戸便が好まれている。逆に東京のビジネスパーソンは大阪に飛行機で出張しようとなると伊丹しか頭に思い浮かばないことが多いので、ぜひ神戸空港を使ってみてほしい。
市営空港時代は神戸市外郭団体が運営するポートライナーに気兼ねしてか、空港バスの本数が充実していなかった。しかし、経営が民間企業に移ってからはバス路線が増えてきた。今年になって人気テーマパーク・ユニバーサルスタジオジャパンとの直行バスが運行開始している。
ここまで、トップ5を紹介した。『アクセスが良い空港ランキング【完全版】46カ所で「最下位」はどこ?』では、気になる6~46位までを一挙公開する。46カ所のうち「ワースト」となるのはどこの空港だろうか?その理由も合わせて解説する。