自社株買いはソフトバンクグループ(SBG)にとって最善の策かもしれない。
SBGではここ数年動揺が続いてきた。新型コロナウイルス流行をきっかけにしたIT(情報技術)ブームがしぼみ、サウジアラビアが支援する傘下の巨大ファンド「ビジョン・ファンド」を通じた投資を含め、投資先の価値が急落した。SBGは2024年3月期まで3年連続の赤字を計上した。
SBGは7日、5000億円を上限に発行済み株式の最大6.8%を買い戻すと発表した。英半導体設計大手アームの株式の88%を保有するSBGの株価は先月、人工知能(AI)ブームを追い風に過去最高値を更新。株価はその後、アーム株の下落や最近の日本株全体の下落を受けて37%下げており、今回の自社株買いは良いタイミングといえるだろう。