ポイントは「周遊エリアで何度乗ってもおトク」なことではない
ここまでの内容では、単に「旅行に出かけた先で高速道路に何度乗っても料金が高くならないというオトクな商品」と思われる方も多いのではないでしょうか。
しかし注目は、それぞれの商品に設定された価格です。じつはこのETC周遊パスは「単純に往復する」という使い方でも、通常のETC通行料金での往復より“安上がり”になることがあるのです。具体的な例を、以下にいくつか挙げましょう。
NEXCO中日本「速旅」の「静岡ドライブプラン」の「<発着付き> 首都圏⇒静岡県・山梨県プラン[3日間]」は、東名高速の東京IC〜大井松田IC、中央道の高井戸IC〜八王子IC、圏央道の八王子西IC〜茅ケ崎JCTなどを発着地とし、山梨県内、静岡県内の東名高速、新東名、中央道などの各ICを周遊エリアとするETC周遊パスです。利用期間は3日間、料金は9800円(普通車、以下同)となっています。
たとえば東名高速・東京ICを出発し、同じ東名の浜松ICまで高速道路を利用する場合、平日昼間のETC通行料金は往復1万1260円です。しかしこのETC周遊パスを使えば、9800円との差額、1460円が節約できるのです。
この区間のETC休日割引(往復8460円)、ETC深夜割引(往復7880円)に比べればやや高くなりますが、それでも「平日昼間の割引」と考えれば、利用価値は十分にあります。