「猛暑」で景気回復は継続?夏場の平均気温1度上昇で個人消費0.8%アップPhoto:PIXTA

4-6月期GDPはプラス成長
今後は個人消費の回復に期待

 日本経済は昨年末に自動車メーカーの認証不正による出荷・生産停止を受け、国内の乗用車販売が大幅に落ち込み、自動車輸出は減少し、輸送用機器の固定資本形成(設備投資)も弱含んだ。この結果、今年1-3月期のGDP統計では、個人消費、設備投資、輸出が減少し、実質GDP成長率は前期比年率マイナス2.3%となった。

 しかし今春以降、自動車の出荷停止の解除とともに自動車生産が回復し、国内乗用車販売などの関連需要が持ち直した。

 4-6月期のGDP統計では、個人消費、設備投資、輸出がそれぞれ前期比1.0%増、同0.9%増、同1.4%増と増加し、実質GDP成長率は前期比年率3.1%増となった。6月に自動車メーカーの新たな認証不正が明らかになり、6車種の出荷・生産が止まったが、出荷・生産停止の規模は先の不正に比べ小さく、関連需要に対する下押しも限定的だった。

 先行きも日本景気の持ち直しが続くとみられる。中でも個人消費の回復が、日本景気持ち直しの中心となりそうだ。個人消費の増加は、自動車の認証不正による落ち込みの反動もあるが、家計の所得環境に改善の動きがみられることも大きい。