大谷翔平は、運を積極的に手に入れることのできる要素と見ていた!
「やればできる!」と思考が変わる話題のベストセラーが日本に上陸。31歳、一度は人生をあきらめた著者が再起できたのは、古今東西の成功者たちが持つ「6つのマインド」にあった。3000冊を超える本を読み、抽出された「プラス思考」「決断力」「切実さ」「愚直さ」「謙虚さ」「根気」を武器に、一度しかない人生、「なりたい自分」になる夢を行動に変える方法を1冊に凝縮。新刊『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から「やればできる」と信じられるノウハウを紹介する。

大谷翔平が実践した運を呼び込む計画法Photo: Adobe Stock

「運」は積極的に手に入れることのできる要素

 大谷翔平は、社会人野球の選手だった父親とバドミントン選手だった母親の間に生まれました。小学3年生で野球を始め、高校2年生で同学年の最高球速タイ記録を打ち立て、高校3年生でアマチュア野球史上初の時速160kmを投げて、世の注目を集めました。

 彼を見て、生まれつき抜群の才能があったのではないかと思う人もいるかもしれません。あなたもそう考えるなら、彼が高校1年生のときに自分で作成した、目標達成シートを一度見てください。

大谷翔平が実践した運を呼び込む計画法本文より抜粋

 大谷が作ったこの目標達成シートは、「マンダラチャート」とも呼ばれますが、これは仏教美術のマンダラの形に似ているからです。マンダラチャートを作るには、ひとつの重要目標を作って、その下に8つの目標を立て、各目標を達成するための8つの具体的な実行計画を設定します。

 彼が立てた計画のうち、面白いのは、私たちが「運」をただ「運」として考える一方、彼が運を積極的に手に入れることのできる要素と見ている点です。彼が運を手に入れるための要素として挙げているのは、プラス思考、本を読む、あいさつ、ゴミ拾いなどです。大谷は目標達成シートで「8球団からドラフト1位指名」という目標を達成するため、8つの小項目別に、64個の緻密な計画を立てました。

 計画を立てることは誰にもできますが、その計画の実行は簡単ではありません。具体的な計画が具体的な行動を導きます。では、現実的で緻密な計画を立てて、自分を鍛えた大谷は、果たして自分の目標を達成したのでしょうか。

 もちろんです。彼は日本のプロ球団を跳び越えて、メジャーリーグからのラブコールを受けました。ですが、北海道日本ハムファイターズのドラフト1位指名と入念な説得で、メジャー入りをしばし保留して、日本のプロ球界入りを決めたのです。

 デビュー1年目、大谷の成績は満足のいかないものでした。ですが、翌年の彼は投手と打者の二刀流で、活躍。以降、プロデビュー3年目には最多勝(15勝)、最高勝率(7割5分)、最優秀防御率(2.24)を記録し、投手3冠に輝きました。日本のプロ球界を席巻した大谷は、2018年にメジャーリーガーとなったのです。

(本記事は、『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から抜粋、一部編集したものです)