家中が混沌としているなら
「大きな見直し」もときに必要

 小さな片付けでも効果は実感できるのですが、家中の収納が混沌としていたり、使い勝手が悪かったりすると、小さな範囲の仕組み化だけでは解決しません。家中を仕組み化する場合には、小さな見直しと大きな見直しの両方が必要になってきます。

 仕組み化は収納する構造の見直しなので、片付ける場所によっては時間や労力、収納用品を揃えるためのコストがかかります。そのため、引っ越しや大がかりなリフォームをするくらいの気概も必要です。

 私は、仕組み化する片づけは、「未来への投資」だと考えています。取り組むには時間がかかることもありますが、長い目で見ると、この取り組みが子どもと家族の自立につながるのです。

 子どもが小さな時には親が段取りをして、片付けやすい仕組みをつくっていきます。それが、子どもが成長するにつれて、子どもも仕組みを考えられるようになり、自分でもできることが増えていきます。

 しかし、仕組み化ができていないと、どこに何があるか分かりません。誰かに聞かないと何もできない、準備が進まないことになり、人任せになってしまいがちです。