誤審が起こり得るパターン
誤認、ルールの適用ミス……

 さて、そのように敬意を払われるべき審判が、判定において“誤審”するパターンは以下のようなものである。

1. 誤認

見間違い

 選手の行動を正確に見ていない、または見逃してしまう。例えば、球技で手にボールが当たったかどうか、タッチをしたかどうかを見逃す。

人物の誤認

 違反行為を行ったプレイヤーを間違える。例えば、警告や退場をする際に、実際に球技でファウルを犯した選手ではなく、他の選手に処罰を与える。

2. ルールの適用ミス

ルールの誤適用

 プレーの状況に対して誤ったルールを適用する。例えば、サッカーなら、ペナルティエリア外でのファウルをペナルティキックと誤判定する。柔道で、十分な力強さがないにも関わらず背中をついたので一本とする、など。

ルールの不理解

 最新のルール変更や細かいルールを正しく理解していないために誤った判定を下す。

3. 判断の誤り

罰則の誤適用

 適切な罰則を適用できない。例えば、サッカーで、レッドカードに値するファウルに対して、イエローカードしか与えない。

一貫性の欠如

 同じ種類のルール違反のプレーに対して一貫した判定ができない。例えば、同じ状況で片方のチームにペナルティを与え、もう一方には与えない。

 審判は瞬時に状況に対応しなければならないため、また、限られた人数で全体を見なければならないため、こうした誤審を撲滅することは非常に難しい。

 あるいは、審判が試合を運営する上で起こしてしまう失敗として次のようなこともある。