パリ五輪どころじゃない!「反則・誤審だらけ」日本企業のヒドすぎる実態写真はイメージです Photo:PIXTA

“誤審”騒動が相次いだパリオリンピック
審判の仕事とは何か

 パリオリンピックでは、柔道やバスケットボールをはじめ、多くの競技で審判の判定に対する疑義が生じた。競技者は数年、いや、十数年、死に物狂いで努力している。それにもかかわらず、審判のミスでその努力が台無しになってしまうなら大事である。一つの判定が選手の人生や競技団体の未来を変えてしまう。“人間誰にでもミスはある”などと簡単に見過ごすことはできない。

 ただ、審判もまた懸命に努力を重ねていることを知らなければならない。スポーツ専門チャンネルDAZNで配信されている「シンレポ-Jリーグ審判レポート-」は、優れた番組である。サッカーの審判員が懸命に努力をし、判定能力を向上させるべく奮闘している姿が伝えられている。

 例えば、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)の裏側を紹介した回では、主審とVARが最終的な意思決定を行うまでの短い時間の間に、どんなステップを踏んで、どのような映像を確認し、どんな言葉のやり取りをして正しい判断をしようとしているかを実際の例を使って明らかにしてくれた。

 この放送を見るまでは、「いつまでVARとやり取りしているんだ」などと文句を言いたくなったこともあったが、それは大きな間違いであることが分かった。もちろん人により技量の差はあるが、審判に対してもっと敬意を払わなければならないと心から思うようになった。他の競技でも同様の努力が行われているであろうと信じている。