徹夜が当たり前だったマンガ家時代とは一転、国会議員になり朝6時に起きる生活になったという赤松健氏。彼の生活にどんな変化が訪れたのか、国会議員として多忙な日々を送る1週間のスケジュールを紹介する。本稿は、赤松 健『マンガでたのしく!国会議員という仕事』(筑摩書房)の一部を抜粋・編集したものです。

会期中の国会議員は
会議の予定がビッシリ

 私自身が具体的にどんな業務をしているのかお話ししましょう。ここでは平均的なある1日を取り出して見ていきます。

 1日の最初の会議は永田町にある党本部で、だいたい朝8時頃に始まります。そのため、いつも6時頃には起きて準備を始めます。マンガ家時代には徹夜して朝6時に寝るのが当たり前でしたから、そんな私がまさか朝6時に起きて、早くから先輩議員や官僚たちと議論するなんて……。生活の変化に改めて驚きます。

国会にっき第73回より同書より転載

 党本部でデジタル社会推進本部と知的財産戦略調査会という2つの会議が終わったあとは、急いで国会へ向かいます。9時20分から始まる国会対策委員会に参加するためです。ここではその日に国会で議論される会議の内容や、スケジュールなどが説明されます。

 9時30分には、その日に各議員が参加する会議を決める議院運営委員会が始まります。そしてそのまま議員総会に参加して、その日の重要事項を確認します。10時からは、参議院の意思を最終的に決定する本会議に参加します。法案を可決するかどうかを決める、とても重要な会議です。昔は採決を取る際には押しボタンを使用しましたが、コロナ以降は席の間隔を取るため押しボタンが使えず、起立採決を取るようになりました。

 その後、消費者問題に関する特別委員会に参加。消費者問題のなかでも、消費者に広告であることを知らせずに誤解を招くような宣伝をする「ステルスマーケティング」対応は私の関心分野であり、今後も考えていきたい問題です。

 さらにその後は、参議院独自の政策を話し合う政策審議会に参加します。これが12時から始まる会議なので、ここではお弁当がでます。ということで午前中だけですでに8つの会議に参加しました。

 そして15時から自民党の政務調査会の文部科学部会に参加し、16時にはマンガ家時代から参加していた、MANGA議員連盟(マンガ・アニメ・ゲームなどの議題に関心がある議員の集まり)の会合です。夜にはメタバースの動向について学ぶ、交流会に参加しました。