サラリーマン・仕事人として優秀な人でも「お金のことはよく知らない」人はとても多いです。サラリーマンであれば、税金や社会保険などの手続きは、会社がやってくれます。忙しい人ほど、自分が税金や社会保険料をいくら支払っているのかさえ知らないままに、「会社がやってくれるからいいや」と、過ごされてきたのだろうと思います。正直、「こんなに仕事ができる人がこんなことも知らないのか!」と驚くことも多々ありました。そんな方々に向けて執筆した本書は非常に多くの方々に読んでいただき、このたびパワーアップした改訂版を出すことになりました。
定年後はすべて自分で決めなければならない
会社を退職することになった時から、今まで会社に任せていたことも含めて、様々なことを自分で決めていくことになります。退職金の受け取り方に始まり、どこでどう働くのか、社会保険はどうするか、失業手当は、年金は……などなど……今まで考えたこともないような、まったく未知のことを「自分の判断で決めてください」といわれ、「どう決めればいいのかわからない」と途方に暮れる方も多いのです。
退職金ひとつとっても、受け取り方次第で手取り金額は変わってきます。定年後の働き方も再雇用・転職・起業など様々な選択肢がありますし、それによって、社会保険や年金・失業手当などの扱いも変わってきます。これもすべて自分で決めなければいけないのです。