「自分から言ったくせに」は
親子関係にヒビを入れる呪いの言葉

 でもそこで親が期待しすぎてはいけません。子どもはそのときはそんなふうに言っても、結局はできないことのほうが多いのです。「あのときこう言ったのに、やってないじゃないの」とヒステリックに責めないよう、心の中では「どうせできないだろうけどね」くらいに構えておく。さもなければ結局、親子ともどもまた苦しい世界に落ちてしまいます。

 たとえばこんな事例がありました。中学3年生の子が、「勉強に集中するのに邪魔だから、お母さん、僕のスマホを預かっていて。勉強に疲れたとき30分だけ返してもらってゲームで気分転換したら、また戻すから」と自分から宣言したので、お母さんは「自分でそこまで決めて、偉いね。わかったよ」と喜んでいたのですが、案の定、2カ月後には30分だけと思ってスマホを渡したら、2時間ぶっ続けでゲームをやってしまった。