アピールはNG。まず「マウントアセット」を手に入れろ

――「相手を立てる」とはいいつつ、自分もマウントしたい気持ちを隠しきれないときはどうしたらいいですか。

勝木 長期的にマウントできる何かを身に付けておくことですかね。マウンティングは客観的にさせるものであって、自分から語るものではないんですよね。なので相手から語ってくれそうなマウントを手に入れると自分のマウンティング欲求を満たせますよ。

 そのために、SNSで自慢するなどの刹那的な「いいね」しかもらえない短期的なマウントを犠牲にして、代わりに2~3年何か一つのことに励み、新たな実績を作るんです。建物と同じで作り上げた実績も減価償却されていくので、45歳になって「新卒のゴールドマン時代は~」と言ってたらちょっとダサいわけですよね。

yuuu 1回、「潜伏」して、長期的な目線でマウントアセットを手に入れろという感じですね。逆に、自ら飲み会でアピールしたり、過剰にマウントをするのは、避けたほうがいいコミュニケーションの代表例ですね。どう頑張っても会話が歪になるので。

――マウントアセットを手に入れた後、どのように活用したらいいですか?

yuuu どんどん発信して相手に知ってもらうことが大事ですね。例えば、「有名人と仕事をした」「国の仕事に関わっている」「GAFAに呼ばれた」などのマウントアセットをLinkedInに書いてアピールするだけで、「この人仕事依頼来ているんだ。ちょっと頼もうかな」と思ってくれるんです。売れてる感は大事ですね。

勝木 どんな経験でも言い方次第で売れてる感が出せるので、ある種反則技なんですけど、反則技を出せないと勝てないという厳しい現実もあるので、局面に応じて、”利他的”なマインドで反則技を繰り出していってもらえればいいのではないかと思います。

(本稿は、『ビジネス会食完全攻略マニュアル』の著者・yuuu氏と『人生が整うマウンティング大全』の企画・プロデューサー・勝木健太氏への対談インタビューをもとに構成したものです)