衆院選投開票日の2月8日夜、東京・永田町の自民党本部の開票センターで、取材に応じる首相の高市早苗(同党総裁) Photo:JIJI
首相の高市早苗の奇襲解散は自民党に歴史的な大勝利をもたらした。自民党が選挙前に掲げた「与党で233議席」はあっという間にかき消された。自民党は公示前の198議席から一足飛びに316議席。単独過半数どころか3分の2(310議席)をも超えた。その裏返しで中道改革連合は無残な残骸をさらした。公示前の172議席には遠く及ばない49議席で「死屍累々」。しかも大物、実力政治家が枕を並べて落選。当選19回の剛腕、小沢一郎をはじめ、元外相の岡田克也ら「旧民主党の顔」が消えた。
中道共同代表の野田佳彦は辛うじて議席を守ったものの「万死に値する」と語った。しかし、野田、岡田らの後を担う顔が見当たらない。
この選挙を支配したのは解散表明を行った1月19日の記者会見だった。高市は大見えを切った。
「高市早苗が内閣総理大臣でよいのか。国民の皆さまに決めていただく」
言い換えれば「高市か、野田か」――。このフレーズが選挙戦の全体を貫いた。中道陣営のベテラン秘書はこう嘆いた。
「戦っている相手は同じ選挙区の自民党候補ではなかった。高市早苗だ。見えない敵は倒せない」
その一方で自民党本部の選対幹部は「不思議な勝利」と振り返った。
「高市さんの街頭演説には、どこからともなく人が集まってきた。それも赤ちゃん連れのママさんたちなどこれまで見たことがない有権者が多かった。その分ヤジも少なく熱気もなかった」







