自分の生活を振り返り、余計なものはすべて手放して、自分らしく楽しく生きていきたい! と思っている人にぜひ読んでほしいのが、「メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術」(わび著)だ。著者のわび氏は元幹部自衛官としてエリート街道をひた走っていたが、上司のパワハラと早朝深夜の激務が重なりメンタルダウン。復職を果たした後、「出世ばかりが人生ではない」「人に認められるためではなく、もっと楽しく生きたい」と思い、転職。現在は外資系企業の社員として活躍している。自衛隊などの社会人経験で身につけた仕事術、メンタルコントロール術についてツイートした内容が人気を集め、Twitterフォロワーは14万人を突破、10万超えいいねを連発し、ネットメディアにもたびたび取り上げられている。「焦らず、無理せず、自分らしく楽しく生きるメソッド」が詰まった1冊。今回は、特別に本文より一部抜粋、編集して紹介する。(初出:2022年1月11日)
相手が激怒していても平然としていられるワケ
自衛隊はどんな人でもある程度の厳しい訓練を潜り抜けているので、普通の人と比べるとメンタル強めと言われています。
そんななかでも、超メンタルが強いと言われる方々ともお会いしてきました。
ただ、その方々を見ていて思うのは、メンタル自体が「強い」わけではないということです。
これは持論ですが、メンタルは鍛えられません。強くなりません。
私も厳しい訓練を耐え抜いたり、過酷な環境で仕事をしてきましたが、ひとりの上司のパワハラでポッキリ折れてしまいました。
メンタルの強弱の根っ子には、「心の持ちよう」があると思っています。
私が自衛隊で見てきた「メンタルが強い」と言われる人たちには3つの共通点がありました。
それは、(1)仕事に依存しすぎていない、(2)コントロールできないことに執着しない、(3)信じるものがある、の3つです。
まず「仕事に依存しすぎていない」について。
メンタル強めと言われている人には、ほとんど仕事以外に没頭している趣味があります。
私が出会った方々は、終業のラッパが鳴ったとたん、外にマラソンに行って20kmくらい走ったり、休日の朝4時から洗車に行ったりと、普通の人にはちょっと理解できないくらいのレベルで趣味に没頭していました。
次に「コントロールできないことに執着しない」ということ。
彼らは自分のところに仕事のボールがあるときには、ものすごく熱意を持って取り組むのですが、自分からボールが離れると、驚くほど無関心になります。「あの仕事、どうなったのかな」なんて微塵も感じていないようです。
また、人の感情をコントロールできないことを知っているので、相手が激怒していても平然としています。