時として、「“逃げ出した”にもかかわらず、うまくいかなかったからと悪びれずに“出戻った”」などと陰口を言われることもあります。それぐらいなら、さらに別の展開(いわゆる別の転職です)を模索した方が、現実的です。

 また転職先で、とりわけ外資系では「かなりの語学力を要求されるのでは」と心配する方が多くいますが、それはケースバイケースです。名前は外資系でも、「内容は純日本風」という外資系企業も多く存在しますので、あれこれ気を揉むよりも「まずは応募してみる」ことをお勧めします。

 事実、私は長い間、外資系の人事部長を務めながら、候補者、とりわけ日本企業から外資系企業へ「人生で初めての転職をする方の語学力」を見てきましたが、以前に比べて格段と上達していることがよく分かります。

 おそらくその理由として、以前に比べて外国人との接触の機会が増えた世代でもあり、かつ、帰国子女もしくはそれに近い状態の方も多くなったことが考えられます。そんな現在、語学力そのものを気にして転職をためらうのは、とてももったいないと思います。