いずれにしても、長くそこに身を置いたあなたなら、「メンバーシップ型」からの離脱には一大決心が必要となります。目先の「割り増し退職金」や「減収提案」に惑わされることなく、慎重に検討する必要があるのは、いうまでもありません。

 ここであえて私見を申し添えるならば、40歳を超えてからの「メンバーシップ型」企業からの転身は、リスクが高いのであまりお勧めいたしません。

 そうはいっても、この先に待ち構えるリアル「定年」を見据えた場合に、「今のうちに少しでも、より有利な職場に自分の身を置きたい」、そう悩みに悩み、考えに考え抜いた上での結論なら、もちろん私も心から応援いたします。

 ただし繰り返しになりますが、「そんなリスクを取りたくない」と思い、「取らないできた」からこそ、今のあなたが「メンバーシップ型」企業で活躍できてきたわけですから、その「大事な事実」を熟慮した上で判断すべきです。