巨大IT企業の中で人工知能(AI)の覇者であるマイクロソフトは近頃、踏んだり蹴ったりな目に遭っているようだ。
マイクロソフトは生成AIの分野で先行し、投資家も大きな恩恵を受けた。ファクトセットのデータによると、同社の株価は昨年、約57%高と1999年以来の高い上昇率を記録した。だがこの数カ月、AI関連株は厳しい現実に直面している。特に、対話型AI「チャットGPT」を世界に普及させる一助となった同社は手痛い打撃を被っている。マイクロソフトの年初来株価上昇率は11%未満で、他の巨大IT企業やS&P500種指数を下回っている。また、同社はダウ工業株30種平均を下回る唯一の巨大IT企業となっている。