家族写真はイメージです Photo:PIXTA

子どもの「話す力(イイタイコトを伝える力)」の向上をテーマに、学校での出前授業など、教育現場でさまざまな活動を行うプレゼンアドバイザーの竹内明日香氏。竹内氏によると、家族全員が参加する「家族会議」を習慣化すると子どもの話す力が育つという。「家族会議」のメリットと、その方法を解説する。※本稿は、竹内明日香氏『話す力で未来をつくる~プレゼンアドバイザーが伝える 子どもの思考力 判断力 表現力を伸ばすチャレンジ~』(WAVE出版)の一部を抜粋・編集したものです。

話しやすい環境を整える
「家族会議」の進め方とは

「家族会議」という言葉を聞いたことのある方もいらっしゃると思います。家族間で共有したいこと、決めたいことなどを家族で話し合う取り組みです。SNSなどで「家族会議」が話題になったことをきっかけに、取り入れていらっしゃるご家庭もあるようです。

 ここでは、「話す力」の芽を育むのにとても効果のある「家族会議」の進め方をご紹介します。

 最も重要なポイントは、親子が対等な立場で意見を言い合える環境、雰囲気を作ることです。テーマは何でもかまいません。「週末の予定」「その日・その週の出来事で、うれしかったこと」「家族の誰かにしてほしいこと」「誕生日に買ってほしいもの」「習い事を続けるかどうか」など、家族に聞いてほしいこと、家族みんなで決めたいことなど、話しやすいテーマを取り上げることが、長く続くコツでもあります。

「家族会議」は、それぞれが抱える日々の喜びや驚きを分かち合うだけでなく、時には悲しみや不安・不満も共有することで、家族みんなでどうすればよいかを一緒に考える良い機会になります。普段、学校での出来事や自分の気持ちをあまり多くお話ししないお子さんも、心理的に安心できる環境で「家族会議」を続けていくことで、徐々にいろいろな発言が増えてきたという声もよく耳にします。