中国の侵攻がテーマ、タブー破る台湾エンタメボードゲームメーカー、ミゾ・ゲームズの創業者である張少濂氏は、20年後を想定した中国の対台湾「特別軍事作戦」に立ち向かうボードゲーム「2045」を作った Joyu Wang/WSJ

【台北】中国による侵攻とはどのようなものかを知りたいと思っても自分で想像するしかなかった台湾の住民が、手掛かりを得つつある。

 11月にクランクアップする予定の「零日攻撃ZERO DAY」は中国による架空の攻撃を描いた全10話のテレビドラマだ。台湾でこうしたドラマが制作されるのは初めてで、有名人が多く登場する初期の予告編は動画共有サイト「ユーチューブ」で100万回以上再生され、現地メディアでは論争が巻き起こった。

 台湾ではこのところ、中国による侵攻というテーマが文化の領域で幅広く取り上げられている。例えば、中国政府が支配する未来の台湾を舞台にしたディストピア(暗黒郷)小説や、侵攻の撃退を支援するためドナルド・トランプ氏が米軍を派遣する漫画シリーズ、中国による攻撃への抵抗をプレーヤーがシミュレーションするボードゲームがある。