その「3つの答え」が彼を彼たらしめるアイデンティティなのであり、そのことを本人が自覚できてさえいれば、この先に何があってもそこに立ち戻ることで、人生を自分のものとして進めることができるということなのです。
今、40代の皆さんも、「これだけは」というものを3つ考えてみてください。難しく考える必要はありません。おかしいと思えば後で入れ替えればいいだけです。そのうえで、その3つを念頭に置いて日々を過ごしてみることで、自身の人生の流れを意識して確認できると思うのです。
アドラー「3つのライフタスク」に
通底するのは「世の中のため」
心理学者のアルフレッド・アドラーは、人は誰もが目的をもって生きているとの前提のもと、どう生きれば幸せになれるかを考えて研究した人でした。
そのうえで、人生の課題とは突き詰めれば「対人関係」に集約されるとし、その関係を「仕事」「交友」「愛情」と3つの課題に分類しました。
そしてこれらを総称してライフタスク(人生の課題)と定義し、3つの課題にうまく対応できれば、人は良好な社会生活を送れると考えたのです。