3つの課題のひとつ、まず「仕事」は人が所属する集団をとおした社会との関わりです。大人であれば勤め先の会社、子どもであれば学校ということになるでしょう。定年後の人であればボランティア活動のコミュニティーや囲碁サークルといったことになるかもしれません。

 次の「交友」は、自分以外の人と意志を疎通して互いに共感しあい、良好な関係のコミュニケーションを保つということです。人は誰もが誰かと関わりながら生きており、その関わりが円滑であれば社会も平穏です。

 最後の「愛情」のタスクは、パートナーや家族との関わりということになります。

 アドラーの言う人生の3つの課題は大きな捉え方ですので、私たちは、もう少し具体的に3つ考えてみましょう。

「これだけは人生から外せない」という大事な柱を、40代の節目に自分の心の中に3つ立ち上げ、それを指針として50代、60代へ向けて生きてみるということです。

 アドラーに関して言えば、そこに通底するのは3つすべてが「世の中のためになる」という概念であるということです。