こうなるとしめたもので、書くことに対して恐怖心がなくなり、小学生でも長い文章をストレスなく書けるようになっているはずです。

 恐怖心というと大げさに思うかもしれませんが、書くのが本当に苦手という人は「原稿用紙を見るとビビってしまう」とよく言います。そうなるともうこれは、恐れといって過言ではないでしょう。その恐れが無くなるということなのです。

 私は仕事柄、人前で話す機会が多いですし、文字も日常的に一定量を書くのが常です。

 通常、本を書く場合は、新書なら1冊で10万字くらい書く必要がありますが、コラムの寄稿であれば1000字程度かそれ以下のこともあります。400字詰め原稿用紙であれば2枚くらいといったところでしょう。

 このくらいの原稿であれば、移動中の新幹線などでスマホのメモ帳アプリに打ち込んでしまい、目的地の駅に着く前に書き終えて、推敲したうえでメールで送ってしまいます。

 書くことへの「恐怖心」がある人は、パソコンを前にして腕を組み、身体を緊張させ、10分経っても最初の一文が出てこなかったりすると聞きます。そんな時は、書きやすい所から書いてみる。最初の一文を最後に書いてもいいわけです。