普通であれば、「ご飯の時間だよ」「お風呂に入りなさい」などと、予定を重んじる大人たちは、生活のリズムに合わせて中断させたくなるでしょう。しかし、子ども自身で区切りがつくまで声をかけなかったと言います。「子どもに対して見通して待つ」を実践していたことになります。
中学校に上がると、藤井聡太さんが熱中したのは、英語や数学などの「主要教科」ではなく、地理だったそうです。
「藤井さんは、他科目はそっちのけで山や川の名前ばかり熱心に覚えていたそうです。でも、ご両親は『もっと英語を勉強しなさい』とか、『数学をやりなさい』ということは言わなかった」(前出)
との取材記事もありました。
藤井聡太さんが負けて泣くのを止めなかったときのご両親の対応も、信じて個性をつぶさない対応のように感じます。床にひっくり返るほどの泣き虫だった藤井さんを、お母さんは気が済むまで泣かせたそうです。