「INFP型はこの部署に合わない」流行りすぎ“MBTI”ハラスメントで、転職やサークルから離れるZ世代も写真はイメージです Photo:PIXTA

 Z世代を中心に大流行している「MBTI診断」なるものをご存じだろうか。いくつかの質問に答え、性格を診断するテストだ。手軽さとおもしろさから飲み会での話題はもちろん、企業の人事までさまざまな場面で使われているようだ。ただ、単純な「決めつけ」になってしまうと、思わぬトラブルにつながるケースもあるようだ。

「私はENFP、〇〇君は何型?」「ISTJ型だから、それとあわない人は無理だわ~」

 近頃、若者の間ではこのような会話がよく交わされている。

「MBTI診断」という性格診断のテスト結果についてのやりとりだ。このテストが若者の間で大流行しているというのだ。

4つのカテゴリー、16の性格

 質問に答えていく自己申告型のテストで、【興味関心の方向/外向的(Extravertion)、内向的(Introvertion)】【ものの見方/感覚型(Sensation)、直観型(N:Intuition)】【判断の仕方/思考型(Thinking)、感情型(Feeling)】【外界への接し方/判断型(Judging)、認知型(Perceiving)】の4つのカテゴリーをみる。それぞれで当てはまったほうのアルファベットの頭文字を組み合わせた4文字で性格がわかるというものだ。性格は16の「型」にわけられる。

 例えば、外交的(E)直感型(N)感情型(F)判断型(J)であると、「ENFJ」になる。若者の間でよく利用されるサイト上では、「主人公」と位置づけられ、「カリスマ性があり、人々を励ますリーダー。聞く人を魅了する性格」とされる。内向的(I)直感型(N)感情型(F)認知型(P)の場合には「INFP」で、タイプは「仲介者」。「詩人肌で親切な利他主義者。良い物事のためなら、いつでも懸命に手を差し伸べる」性格だとされる。内向的(I)感覚型(S)思考型(T)認知型(P)の「ISTP」だと、タイプは「巨匠」となり「大胆で実践的な思考を持つ実験者。あらゆる道具を使いこなせる」性格となる。

 自分の性格を伝えるのに手軽だということもあり、マッチングアプリやSNS上でのプロフィール紹介などでも多くの人が使っている。

 ただ、こうしたMBTI診断の結果をめぐる“トラブル”も聞く。