最後に「生涯持続型反社会性」です。青年期のみに非行に走る人は多くいますが、このタイプの人は、一生涯にわたって犯罪を繰り返すのです。このような人には原因となる遺伝子と、その影響によって生じた何らかの神経学的な異常があるのではないかと考えられています。
さらに、自分を愛し特別だと思う「自己愛傾向(ナルシシズム傾向)」の人も、攻撃性が強くなるとされています。
「サイコパス」は犯罪者になりやすい?
近年よく聞かれる言葉に、「サイコパス」があります。サイコパス傾向も、犯罪を犯しやすいとされる性格特性のひとつです。
サイコパス傾向は、極度の自己中心性と衝動性を持った人格障害の一種です。ただし、精神病的な症状は見られません。特徴としては、無責任、浅はかな感情、共感性の欠如、罪悪感の欠如、不正直で不誠実などが挙げられます。
彼らが犯罪を犯してしまう背景には、他人のことを顧みることなく自分の欲求を実現しようとする、自分勝手な考え方があります。また、非情で他人を自分の道具のように扱うという特徴も見られます。
一般的には非道徳的な性格ですが、自信を持った行動や饒舌な態度から、表面的には魅力的に見えることもあります。