最近、首都圏で若者による強盗事件が多発しています。犯罪を犯しやすい性格はあるのでしょうか?また、少年犯罪は昔より凶悪化しているのでしょうか?法政大学文学部心理学科の越智啓太教授の『眠れなくなるほど面白い 図解 犯罪心理学』(日本文芸社刊)より紹介します。
犯罪を犯しやすい性格はある!?
犯罪を心理学的に考えていくと、そこには、犯罪を犯しやすい性格特性というものが見えてきます。ここでは、その中のいくつかを解説していきましょう。
まず挙げられるのは「敵意帰属バイアス」です。これは、外から何か刺激があった場合にそれを自分に対する挑発や攻撃と捉えやすい認知的傾向です。
次が「敵意的反芻傾向」です。一般的に、喚起された怒りは、時間とともに収まっていきます。しかし、このタイプの人は怒りが湧いた状況を何度も繰り返して考えてしまうことによって、その怒りを持続させてしまうのです。
3つ目に挙げられるのは「セルフコントロールの欠如」です。言葉の通り、自分自身の欲望や感情を抑えることができず、場当たり的な満足を求めてしまう傾向です。