この時もクロックはミキサーの売り上げを伸ばすためにさまざまな工夫を凝らしている。マルチミキサーを使って新しいジュースやカクテルの作り方を店側に提案するなどして取引先の売り上げを伸ばしていったのだ。
だが、好調なセールスは数年間で終わりマルチミキサーの販売に陰りが見られるようになる。格安なミキサーを売る競合他社が登場し、さらに市場のニーズが時代の流れとともに変化していったため、マルチミキサーの需要が減ってきたのである。
いくら凄腕のセールスマンであるクロックといえどもこれには大苦戦を強いられた。別の商品の開発も考えたが、クロックが「これは売れる」と納得する商品はなかなか見つからない。
クロックがマクドナルド兄弟の店に出会ったのはそんな苦境の最中だった。とうとうマルチミキサーに代わる「これだ!」というものに出会ったクロックは、今度は「マクドナルド」を商品にしてそのみごとな販売手腕を披露していくことになる。