こうなると、何が起きるのでしょう。
テレビ番組は、よく見る視聴者が好む内容に近づいていくのです。視聴率を獲るためです。今の時代にテレビを好むのは、テレビを見て育った年代である、F3層(50歳以上の女性)や、M3層(50歳以上の男性)です。彼らの好みに近づけると、旅、グルメ、健康などをテーマにした番組が増えていきます。これらは10代~20代の好みに合いません。その結果、若者層はさらにテレビを見なくなります。新たな層を獲得できなければ視聴者ボリュームは減る一方です。
このようにして徐々に、テレビ離れが進みます。テレビを離れた若者たちは、YouTubeなどネットへ流れていくのです。
パティシエとユーチューバー
本当にハイリスクなのはどっち?
このような状況の下、小学生がユーチューバーに憧れるという現象が生まれています。なぜ小学生はユーチューバーになりたいのでしょうか?その魅力は何でしょう。いくつか、思い浮かびます。まずテレビ以上に面白く、時に奇想天外な番組を作れる人がユーチューバーです。成功すれば高収入を得られる職業です。また自分の好きなことを追いかけられる職業でもあります。
いろいろな魅力があるにもかかわらず、「小学生が就きたい職業」の上位に入ることに対して世の中から、特に高年齢層の人々から違和感を持たれているようです。そこには今の小学生と、親世代を含めた高年齢層を隔てるギャップがあります。