第1のタイプは、自ら起業して会社を大きくした「起業社長」です。ソフトバンクの孫正義さん、楽天の三木谷浩史さん、私の高校時代の同級生であるツタヤの増田宗昭君などが該当します。創業者であるお父さんの会社を一新し、急成長させたユニクロの柳井正さんもこのタイプに入るでしょう。

 第2のタイプは、いわゆる「プロ経営者」です。ジョンソン&ジョンソン、カルビーからライザップに転じた松本晃さん、日本コカ・コーラから資生堂に転じた、私の大学の後輩にあたる魚谷雅彦さん、ローソンからサントリーに転じた新浪剛史さんなどが該当します。

 と述べています。なお、松本晃さんは現在退任されています。前掲書では続けて、

 第3のタイプは「サラリーマン社長」です。サラリーマンとして普通に入社し、そのまま出世して社長に就任した人たちです。旧財閥系や歴史的な大会社にこのタイプが多い傾向があります。このタイプの社長の特徴としては調整型が多く、社内の派閥に属してその内部で勢力を伸ばし、最終的にOBなどの重鎮から指名されるケースが往々にしてあります。

 そして第4のタイプが、中小企業をはじめ、日本企業ではもっとも数が多いとされる「世襲社長」です。オーナー家の跡取りとして生まれ、幼いころから社長を承継するものとして育てられた人物です。このタイプの社長は、会社を潰さないように堅実な経営をする方が多いようです。