小池百合子の暴走をどうしたものか
思案の最中に起きた運命の事故
自転車に乗るときは考え事をしてはいけません。集中しないと危ないのです。それなのに、あの日は考え事をしてしまったんですね。後から考えると、桜田門の近くにある段差からドンと落っこちたのだと思います。けがをした瞬間のことは全然覚えていません。
落車した後、とにかくまず座ろうと思ったんだけど、自分では動けないことに気づきました。そのとき、ジョギングをしていた女性に「動かないで!私は医療関係者です」と止められた記憶が、かすかに残っています。選挙期間中に自転車に乗ってけがをするなんて、全く、不徳の致すところです。
《次に気が付いたときには、都内の病院の集中治療室で横たわっていた。頸髄を損傷し、思うように体を動かすことができない。一時は気管切開をしていたため、口頭で会話をすることも難しかった》
集中治療室には1カ月半ぐらいいました。結構な大けがですよね。最初は呼吸のために、のどに穴をあけてパイプで空気を通していました。そうすると声を出せないので、意思疎通するのに非常に不便に感じました。体を動かせないばかりか、口頭で指示を出すことさえできないのですから、とても仕事ができる状況ではありませんでした。