学生は当然、腹が立つ。そのイヤな気分と、なぜ怒りが湧くのかを客観的に紙に書き、そのうえで紙をクシャッと丸めてゴミ箱に捨ててもらった。すると、怒りの数値が下がって、怒る前のレベルまで回復した。ゴミ箱に捨てる代わりに、シュレッダーにかけて裁断しても、同じように怒りは次第に収まった。

 一方、書き出した紙を捨てないで持っていると、ゴミ箱に捨てたりした場合と比べて、怒りはそれほど収まらなかった。

 かなり即効性のあるストレス解消法なので、試してみてはどうだろう。ただ、怒りを吐き出した紙を誰かに見られるのは恥ずかしいものだ。紙をビリビリ破って、ゴミ箱に捨てるのがいいかもしれない。

1日たった6分、本を読むだけで、
ストレスが68%も軽くなる!

 仕事が忙しくて心身ともに疲れてしまった、あるいは人間関係のモヤモヤが収まらない……。こういった日の夜、ストレスを上手に忘れられる人は、本を開いてその世界に入り込む。

 英国サセックス大学の研究によると、本を読みはじめてわずか6分後、ストレスのレベルが約68%も軽くなった。そのリラックス効果は、散歩やゲーム、音楽鑑賞、お茶を飲むときよりも大きかったという。

 本の内容に集中することで、日常の不安や心配ごとを忘れ、ストレスによる筋肉の緊張などがゆるんだのではないか、と考えられている。ストレスを強く感じた日こそ、本をたっぷり読むようにしよう。ただし、読書が嫌いな人は、本を読むこと自体がストレスになって逆効果だとか。別のストレス解消方法を試すほうがいい。

「ありがとう」と言えば言うほど
ストレスが遠ざかっていく

 エレベーターに乗ろうとしていると、トビラが閉まりかけた。すると、先に乗っている人が「開」ボタンを押してくれた。

 このとき、あなたが口にする言葉は、「すみません」「ありがとうございます」のどちらだろう。

 自分もまわりも明るい気持ちになれるのは、もちろん後者のほうだ。そして、「ありがとう」と口にすればするほど、ストレスのない毎日をおくることもできる。食品メーカーのネスレ日本が行った「日常の感謝行為」に関するアンケート調査が興味深いので紹介しよう。