「自力整体」とは、整体プロの技法を自分におこなう人気メソッドです。現在1万5000人が実践中。「久しぶりにぐっすり眠れた!」「10年間苦しんできた慢性痛から解放された!」「健康的にダイエットできた!」と絶賛の声が続々。「3分以内でできる悩み解決ワーク」を集めた著書『すぐできる自力整体』も好評。著者の矢上真理恵さんは、「不調のほとんどは自力整体で解消できる」と語ります。今回は顔のゆがみ解消にも役立つ自力整体をお届けします。
監修:矢上 裕 矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
(写真/榊智朗 構成/依田則子)

【整体プロが指南】フェイスラインに左右差が出やすい人の日常生活とは?「やってはいけない2つの習慣」

顔がゆがんできた?と感じたら……

「さいきん目の大きさや高さが非対称かも……」
「目の下のたるみやアゴのラインに左右差が出てきた……」
「朝おきると食いしばりのせいか片側のアゴだけ凝って筋肉が張っている……」

若いころはあまり気にならなかったのに、加齢とともに左右差が気になるのがフェイスラインのゆがみ。「以前と違う?」と感じたら、骨格のゆがみやねじれのサインかもしれません。

整体の視点でみていくと、加齢による筋力低下のほかに、長年の生活習慣が関係しているケースは多いのです。ということは、生活習慣のちょっとした見直しで顔のゆがみは予防できるということ。

たとえば、日常生活でゆがみをつくりやすいのは、おもに次の2つ

1.部屋のテレビが体の斜め横に設置されている(正面ではない)
2.ソファや椅子に浅く座り、スマホを長時間見る

この2つのどちらかでも長年続けている方は、ひどいコリや痛み、不調を感じたことはないでしょうか。

1.部屋のテレビが体の斜め横に設置されている(正面ではない)

テレビを見るとき、つねに首がすこし横を向いている体勢です。体は左右非対称にねじれ、反対側の首や肩甲骨のまわりの筋肉が緊張。首コリ・肩コリのほか、歯の片側の食いしばり、片頭痛、顔のゆがみなど、不具合が出やすくなります。テレビモニターは正面が理想的ですが、間取りによって難しい場合は、意識的に座る場所を変えるとよいでしょう。

2.ソファや椅子に浅く座り、スマホを長時間見る

つねに頭が胴体の上にきちんと乗っていない、猫背・ストレートネックの状態です。頭が前側に倒れているため首は緊張を強いられ血行不良。胸郭全体が下がることで呼吸は浅く、骨盤もズレるため、腰痛の原因にもなります。

1,2が当てはまる方は、次のゆがみ・ねじれ診断でチェックしてみてください。ゆがみ・ねじれがあれば、自力整体で「整った整体」に近づけていきましょう(※ワークは後半)。

診断&ワークは次のとおりです。

【整体プロが指南】フェイスラインに左右差が出やすい人の日常生活とは?「やってはいけない2つの習慣」矢上 真理恵(やがみ・まりえ)写真左
矢上予防医学研究所ディレクター
1984年、兵庫県生まれ。高校卒業後単身渡米、芸術大学プラット・インスティテュートで衣装デザインを学び、ニューヨークにて独立。成功を夢見みて、徹夜は当たり前、寝るのはソファの上といった多忙な生活を続けた結果、心身のバランスをくずし動けなくなる。そのとき、父・矢上裕が考案し約1万5000名が実践している「自力整体」を本格的に学び、心身の健康を取り戻し、その魅力を再発見。その後、自力整体ナビゲーターとして、カナダ、ヨーロッパ各地、イスラエルにて、クラスとワークショップを開催。さらに英国の名門セントラル・セント・マーチンズ大学院で「身体」をより体系的に学び、2019年に帰国。現在、国内外の人たちに自力整体を伝えながら、女性のための予防医学をライフワークにしている。著書に、『すごい自力整体』(ダイヤモンド社)がある。

監修者:矢上 裕(やがみ・ゆう)写真右
矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
1953年、鹿児島県生まれ。関西学院大学在学中の2年生のとき、予防医学の重要性に目覚め、東洋医学を学ぶため大学を中退。鍼灸師・整体治療家として活躍するかたわら、効果の高い施術を自分でできるように研究・改良を重ね「自力整体」を完成。兵庫県西宮市で教室を開講、書籍の出版やメディア出演などで注目され、全国から不調を抱える人々が続々と訪れるようになる。現在約500名の指導者のもと、約1万5000名が学んでいる。著書に『自力整体の真髄』『はじめての自力整体』(ともに新星出版社)など多数。遠隔地の人のために、オンライン授業と通信教育もおこなう。 写真/榊智朗