「子どもがゲームやYouTubeをやめない」こんな時、賢い親は叱りません。代わりに「裏ワザ」で切り抜けるのです。「こんなにも具体的で内容が詰まっているものは初めて!」「目からウロコ」と子育て世代に話題の書籍『「強み」を生み出す育て方』の中から、25年間の塾経営でたどり着いた【ゲームやYouTubeをやめない子への対処法】をお届けする。(TLC for Kids代表 船津 徹)
ダイヤモンド・オンラインで23年12月21日に配信した記事を再配信する。
頭のいい親は
叱るかわりに「選択」させる
小学生以上の子どもで「勉強をしない」「ゲームばかりしている、YouTubeばかり見ている」という場合は、「子どもに選択させる」ことを意識すると効果的です。
「勉強しなさい」と強制せずに「いつやるのか自分で決めてね」と伝え、子どもに選択を任せるのです。ゲームばかりしている子どもには「いつまでゲームをするのか決めて教えてね」と伝えると効果的です。子どもの口から「あと30分でやめる」などと言わせるように導きましょう。もし約束を守らなかった場合には、厳しく叱ってください。
子どもに選択権をゆだねると、子どもの中に「自分は親から尊重されている」「自分がやりたいことをやらせてもらっている」という感謝の気持ちが生まれます。すると、親に対して素直になり、「やるべきことに自主的に取り組む」習慣が身につきます。
また、子どもに選択させる場面を増やすと、自分の好き嫌い、つまり自分自身を理解できるようになります。この積み重ねが自己形成(アイデンティティ)の土台となり、自分のやりたいことを追求できる豊かな人生へとつながっていくのです。
私は世界最高峰の名門難関大学群といわれるアイビーリーグ出身の若手エリートたちにインタビューをしたことがありますが、「子ども時代は好きなことばかりしていた!」という回答が多くて驚きました。遊んでばかりいたということではなく「スポーツや音楽など、自分がやりたいことを好きなだけやっていた」という意味です。
この子たちが本当に好きなことばかりして、勉強をしていなかったかというとそんなことはありません。でも「好きなことばかりしていた」と言うのです。この答えを聞いた時に「できる親のなせる技!」と思わずうなってしまいました。
親が指示・命令・先回りをせず、子どもの選択を尊重して育てると「やらねばならないこと」について「自主的なやる気」で取り組むことができる、自主性の強い子どもに成長するのです。
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子育て成功のカギは「強み育て」にある
子どもが社会の変化に翻弄されずに、自分らしく幸せに生きていくには、失敗や挫折に負けない「たくましさ」を確立しなければなりません。一生ものの武器になるたくましさですが、どのように育てれば良いのでしょうか?
たくましさが育つ要因は、家柄、血筋、遺伝ではありません。もちろん親の学歴や職業も無関係です。「子どもの潜在的な強みを引き出すこと」でたくましさは育つと断言できます。
つまり、子育てで最優先すべきは「強み育て」なのです。強みは、音楽でもスポーツでも勉強でも、なんでもいいのです。