澤井さんに12月権利優待株の特徴やおすすめ銘柄について聞いた。

「今は毎日の生活でも節約志向が高まっていますので、1:食事券、2:金券、3:高配当と、ご自身へのごほうびがもらえるような銘柄がおすすめです。3つのジャンルからバランスよく選んでみました。まず、経営サポートと飲食店を運営するG-FACTORY(3474)の株主優待。以前はQUOカードだったのですが、2022年に一度廃止され、24年になって復活しました。しかも内容はグレードアップして3000円分の食事券がもらえます。投資金額が10万円以下という点もおすすめポイントです」(澤井さん)

年2回もらえる「優待株」

 22年4月の東証再編以降、株主数の上場基準の緩和があった。個人投資家を確保するために優待を行っていた企業にとって、継続する必要がなくなったこともあり、廃止する企業が相次いだ。ところが新NISAがスタートしたことで、再び個人投資家から投資を促すため、購入金額を低くする「株式分割」を実施したり、優待を復活させたりする企業もここにきて増えてきた。こうした優待復活銘柄は内容がグレードアップしていることもあるので見逃さないようにしたいという。

 中間決算と本決算の年2回、優待がもらえる「優待株」もおすすめのひとつだ。

「AI CROSS(4476)はAI(人工知能)を使ったインフラサービスを提供する会社なのですが、優待はQUOカードで、300株以上保有で1万5000円分、しかも12月と6月の年2回もらえます。飲食店を全国展開する物語コーポレーション(3097)も、優待品は『焼肉きんぐ』や『丸源ラーメン』などで使える食事券で、100株以上で3500円分が12月と6月で年に2回もらえます」