「人生の大切な場面で、どんな意思決定をしていますか?」――そう語るのは、人気著者の山口周さん。20年以上コンサルティング業界に身を置き、そこで企業に対して使ってきた経営戦略を、意識的に自身の人生にも応用してきました。その内容をまとめたのが、『人生の経営戦略――自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20』。「仕事ばかりでプライベートが悲惨な状態…」「40代で中年の危機にぶつかった…」「自分には欠点だらけで自分に自信が持てない…」こうした人生のさまざまな問題に「経営学」で合理的に答えを出す、まったく新しい生き方の本です。この記事では、本書より一部を抜粋・編集します。
![頭のいい人と悪い人、人生の大事な場面での「決め方」に現れる差とは?](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/6/b/670/img_6b1adca546c17951ebd2f1e8991b58b7294023.jpg)
人生の決断を「勇気」や「度胸」の問題にしない
よく転職や移住に関して「自分には勇気がない」「自分には度胸がない」といったことをいう人がいますが、ライフ・マネジメントにおける意思決定を「勇気」や「度胸」の問題として単純化するべきではありません。
ライフ・マネジメントにおける意思決定において、真に問題となるのは「勇気」でも「度胸」でもなく、「自分の居場所の趨勢についてどれだけ論理的に考え抜くか」という「思考の累積量」なのです。
もし、考え抜いた末の結果が「自分の居場所の見通しは暗い」ということであれば、別に勇気や度胸に頼らなくても、人はその場から離脱するためのアクションを取るものです。