中学受験本番は、親子にとって試練の連続であり、残された数日間の過ごし方が極めて重要だ。連載第13回では、直前期にこそ目を通してほしい実践的な「5つのポイント」を厳選してお届けする。(国語専門塾の中学受験PREX代表、教育コンサルタント・学習アドバイザー 渋田隆之)
中学入試本番の数日間を“最高の形”で
終えるための5つのポイント
兄姉が受験を経験していようと、親自身が中学入試の経験者であろうと、入試が始まってからは、間違いなく怒涛の日々となります。今までの努力が最高の形で終わるか、それとも後悔の残るものであるかは、この数日にかかっています。そこで、絶対に抑えておきたい5つのポイントをお伝えします。かなり実践的な内容を意識しました。
(1)困った時には、塾に相談する
受験直前に塾に行かずに家庭で勉強の追い込みをするというケースもあるかと思います。
本人が受験する学校と塾の授業内容が大きく異なる場合は、むしろ賛成です。ただし、勉強以外の悩みが出てくることは当然考えられます。そんな時に頼りになるのは、インターネットの玉石混交の情報ではなく、今まで通っていてお子さんの学力や性格を知っている講師からのアドバイスです。「しばらく塾に通っていなかったから相談しにくい」などと気を遣う必要はありません。
塾にしばらく行っていないケースとして、最後の指導などに不満や不安があったというケースが考えられます。例えば、前受け受験の結果が思わしくなくて、塾の指導に不信感が芽生えることもあるでしょう。私はそんな時でも、塾に一方的に感情をぶつけて喧嘩別れまでする必要はないと思います。
私も塾側の立場なので擁護しているように思われると困るのですが、お預かりした生徒さんが不合格になって良かったと思う中学受験関係者はいないはずです。少なくとも入試直前まで通っていたということは、悪いことばかりではなかったはずだと考えても良いのではないでしょうか?
勝負の際には、味方が多い方が良いことは間違いありません。