職場で「30代半ばから嫌われる人」と「重宝される人」の明確な違い写真はイメージです Photo:PIXTA

「けんすう」の名で発信を続ける連続起業家・古川健介氏のもとには、中高生から大人まで様々な人たちの相談が寄せられる。当連載「けんすうの頭の中」では、心のモヤモヤがスッキリ晴れる、けんすう氏の回答を紹介する。第14回は【あまり仕事にコミットできていない】と悩む、エンジニアからの相談だ。

「昔はバリバリ働いていたが…」
転職後、負のスパイラル

 以前けんすうさんが書いた「『45歳独身狂う説』は、中年の危機は楽に生きると辛い説」を読み、まさに自分のことのように感じたため、今回メッセージを送らせていただきました。

 自分はエンジニアで、以前スタートアップに関わらせていただいたこともあり、とても貴重な経験をさせていただきました。ただ、その後、精神面で心が折れてしまったこともあり、その会社からは離れてしまいました。

 今はエンジニアが売り手市場となっているのですが、その結果、働く環境に対する忍耐がどんどん弱くなっているような気がしています。

 すぐ転職してしまい、信頼関係も構築できず、重要な意思決定を行うポジションにもつけない、その経験も得られないというスパイラルに陥ってしまうように感じています。

 ただ、以前のスタートアップでの経験と他の職場を比べると、どうしても刺激もなく、成長している実感も薄いような気がしているのです。

 また、会社が成長していくであろうという確信も以前の会社に比べると持ちづらく、その結果「ここに時間をコミットしていいのだろうか」と思ってしまっています。ただ、成長実感はない分、楽ではあるので、積極的に次のアクションをとろうとすることもできていません。

「自分は楽をしようとしているだけなのでは?」「まずは今の環境で頑張るしかないのでは?」と思う自分もいるのですが、価値のある経験やリターンに紐付かないような気がして踏み込むことができません

“楽に生きようとしかけている人”に対して、そこから脱却するためのアドバイスなど思いつくものがあれば聞かせていただければと思い、メッセージを書かせていただきました。