誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになります!
※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【精神科医が教える】気にしすぎて疲れる…今すぐ実践できる「心をラクにする思考法」Photo: Adobe Stock

人は細部に引きずられる

私たちは、なかなか物事の善悪を正確に測ることができません。特に感情が絡むと、冷静な見方ができなくなりがちです。

そのため、細かいことにこだわりすぎてしまい、たいしたことではないのに、あたかも大きな問題のように受けとめてしまうことがあります。

細部へのこだわり

最近、公式サイトを作成しているのですが、細かい点が気になってしかたがありません。ヘッダー画像はこれでいいのか、見やすさはどうか、スピードは遅くないかと、次から次へと考え始めるときりがなくなります。

夢中になっている間は、それらがとても大きな問題に感じられるのですが、時間が経つと不思議と気にならなくなることに気づきます。

このような経験は誰にでもあると思います。何かに夢中になっていると、それが人生にとって重要なことのように感じられる。しかし、冷静になって振り返ると、それほど大事なことではないと気づくことが多いのです。

ネガティブなことほど気になる

特にネガティブなことは、よりいっそう気になりやすいもの。些細な問題でも、気になり始めると大きな問題のように思えてしまいます。しかし、第三者の目で見ると、それほど大したことではないのです。

たとえば、私はよく食事のときに服にシミをつけてしまうんです。白い服にシミがつくと、どうしても気になってしまい、一生懸命落とそうとします。

ときには、何分もかけて必死にシミを取ろうとすることもありますが、そのシミはほんの1、2mm程度の小さなもの。他人から見ればまったく気にならないのです。

一度時間を置いて考えてみる

細かいことにとらわれてしまったときは、一度時間を置いて考え直すことが大切です。そうすると、「やらなくてもいい」「そこまで気にする必要はない」と思えることが多いのです。

何かに夢中になりすぎていると感じたら、一歩引いて冷静に見ることを心がけましょう。

細部にとらわれることで、無駄なエネルギーを使ってしまう場面が意外と多いものです。重要なのは、本当に大切なことにエネルギーを注ぎ、どうでもいいことに執着しすぎないようにすることです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。