「(経済三団体に)自主的に“3年育休”を推進してもらうようお願いしました」

 安倍晋三首相がニュース番組に出演し、育児休業に関する政策を表明してから約1ヵ月。ネット上では、この政策に関する反発が根強い。「投票では育休3年が最多なのに、支持論者が私一人なので、敢えて再度反論してみる」(本山勝寛氏)といった賛成派による反対派への反論記事が書かれたほどだ。その後、今月に入り、自民党が育休中の在宅勤務の規制を緩和する方針であることが報じられている(産経新聞/http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130506/stt13050608060000-n1.htm)。

 本山氏の記事タイトルにある「投票」とは、ヤフーがサイト上で行った意識調査「育児休業制度、望ましい期間は?」。実施期間は4月18日~28日。総得票数は4万9372票。この投票では、望ましい期間について「1年以下=19.7%」、「1年半=20.3%」、「2年=21.5%」、「3年=31.0%」、「4年以上=7.5%」という結果が出ている。「3年以上」を選択した人は38.5%、現行の1年半より多い年数を望ましいと答えた人は60%だった。

“反対派”が唱える
「職場復帰への不安」

 最初に筆者の意見を明らかにしておくと、筆者は「投票では育休3年が…」の記事を書いた本山氏の意見に概ね同意している。ただ、“反対派”の声が大きいのは政府の説明不足があるからだろうと考えている。

 子どもを持つ女性のためのランキングサイト「ママこえ」(運営:マインドシェア)が5月1日に発表した「ママこえランキング:安倍首相が示した『育児休業3年』の方針。ズバリ、賛成?反対?」では、リサーチ人数は公開されていないが「どちらでもない=49%」、「賛成=29%」、「反対=22%」という結果になっている。

 同サイトでは、「数字だけを見ると、『反対』がいちばん少ないですが、実は半数を占める『どちらでもない』と答えた人のほとんどがこの方針に否定的な理由を挙げていました」と説明。「どちらでもない」と答えた人で多かった理由は「3年もブランクがあると(職場で)浦島太郎状態じゃないでしょうか」といった“3年後の職場復帰への不安”だという。