3日午前の上位を占める国公立中高一貫校

　いよいよ2月入試が始まる。2024年の女子受験者数は、3日午前1万3106人、3日午後3651（男子2932）人、4日午前5358（男子7933）人、4日午後1251（男子979）人、5日午前2927（男子4372）人、5日午後324（男子479）人となっている。総じて男子受験生の方が数は多いのだが、3日午後と4日午後は女子が多く、5日から女子受験生はガタッと減っていく。短期決戦志向の女子はどこを受けようとしているのか。

　東京と神奈川にある国公立の中高一貫校が一斉に入学検査を行う3日午前は他の入試回とは様相が全く異なる。女子受験生のうち6400人余りが国公立校を受ける。男子よりもだいぶ多い。学校によって男女の人気差が垣間見えるところも興味深い。最初に国公立校をランク別に、24年受験者数と実倍率を見ておこう。難易度格差が広がっている様子も実感できる。

　Aランクには国立唯一の高校から女子校となるお茶の水女子大学附属（201人・5.91倍）があり、東京都立の最高峰である小石川（327人・4.19倍）、国立共学校トップの筑波大学附属（194人・3.13倍）がある。これら3校はいずれも、25年に緩和しそうな状況にある。

　男子ではBランクの都立武蔵（207人・2.62倍）と横浜サイエンスフロンティア高等学校附属（185人・4.63倍）もAランクに入っている。横浜サイエンスフロンティアは、23年から男女別募集定員が廃止され、男子（244人・6.1倍）の方が競争は厳しい。

　Bランクには、東京都立の両国（311人・3.94倍）、富士（277人・3.51倍）、大泉（364人・4.61倍）、桜修館（389人・4.92倍）、男子ではCランクの白鴎（394人・4.86倍）と三鷹（404人・5.11倍）の6校が入り、千代田区立九段は千代田区民対象の［区分A］（78人・1.95倍）（［ ］内は入試名。以下同じ）がDランクで、その他都民対象の［区分B］（227人・5.68倍）がBランクに入った。神奈川県立の相模原（424人・5.3倍）、横浜市立の南（397人・4.96倍）が該当している。南は、26年から高校での募集を停止して、完全中高一貫校になる。

　Cランクには、東京学芸大学附属の世田谷（86人・1.79倍）、竹早（95人・2.11倍）があり、国際は［B方式］（91人・3.79倍）とHランクの［A方式］（87人・4.14倍）に分かれる。東京大学教育学部附属（174人・3.87倍）、東京都立の南多摩（310人・3.88倍）、立川国際（308 人・4.81倍）がある。神奈川県立平塚（348人・4.35倍）、川崎市立川崎（303人・3.94倍）と合わせて8校となる。

　Dランクは東京学芸大学附属小金井（58人・2.42倍）と先述の九段［区分A］のみだ。

　残る6700人ほどの私立校受験生の半分は、3日午前の受験者数上位10校が占めている。具体的には、25年は2日から3日に移動した青山学院、豊島岡女子学園、鴎友学園女子、慶應義塾中等部、三輪田学園、学習院女子、大妻、東洋英和女学院、成城学園、法政大学である。