ドンキの強み「宝探し」から大転換…スーパー業界が震撼する、新業態「ロビン・フッド」のビックリな仕掛け著者撮影

ディスカウントストアのドン・キホーテなどを展開するPPIH(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)は4月、ドン・キホーテの新業態・食品強化型『ロビン・フッド』の1号店をオープンした。一見すると、単なる食品スーパーへの参入にも見えるが、今回の新業態は、PPIHがこれまで進めてきた「生活商圏化」を本格化させる大きな転換点なのだ。(フードコンサルタント 池田恵里)

ディスカウント特化型から生活商圏型の戦略へ移行

 新しくオープンしたロビン・フッドは、決して思いつきで生まれたわけではない。PPIHは、単なる新業態開発だけで終わらせようとはしていないのだ。

 その証左とも言えるのが、2026年4月6日に発表された中堅スーパー・Olympic買収である。これにより、PPIHが進めてきた“生活商圏化”戦略は、首都圏で一気に加速する可能性が高まっている。このOlympic買収以前から戦略は始まっていた。

 実はPPIHは、2019年の総合スーパー・ユニー統合以降、「生活商圏化」への布石を長期的に積み重ねてきた。実際、2018年6月期に9415億円だった売上高は、買収後の2019年6月期には1兆3289億円と急増した。

 ユニーの統合によって、食品、日用品、GMS(総合スーパー)機能、NSC型(近隣住民をターゲットにした設計)の立地などを取り込み、従来の“ディスカウント特化型”から、生活商圏を意識した業態へと大きく踏み込んだというわけだ。

 さらにドン・キホーテなどの加盟店で利用できる電子マネーのmajica会員比率も、2017年の26.8%から、2021年には50.2%へ上昇。PPIHが固定客を抱える「日常利用型」へ大きく舵を切っていたことが分かる。