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勝負は始める前から決まっている
何かに挑戦しようとするとき、多くの人は実際に行動を始めてから結果が決まると思いがちです。
しかし、実のところ、勝負は始める前からほとんど決まっていることが多いのです。
最初の設計がすべてを左右する
新しいことに取り組むとき、意外とうまくいかないことがあります。そして、その後、一生懸命努力しても結果が出ないこともあれば、逆にすんなり軌道に乗ることもあります。
この差はどこにあるのかというと、それは最初の設計や準備段階にあるのです。
特に仕事やプロジェクトでは、企画や計画の段階で曖昧な部分が多いと、スタートしてからうまくいかないことが多いのです。
とりあえず始めてみる、という姿勢も大事ですが、出だしから間違っていると、その後どれだけ頑張っても修正が難しくなります。これはやる気を削ぐ話ではなく、むしろやる前の準備や設計がどれだけ重要かを伝えたいのです。
具体的な準備が成功の鍵
何事も始める前に、「なぜこれをやるのか」「誰に届けたいのか」「どのように進めるのか」といったことを明確にしておく必要があります。
コンセプトや戦略をしっかりと練り上げ、細かい部分まで煮詰めた上でスタートすることで、初めて成功の土俵に立つことができるのです。
始めた後に思うように進まないことがあっても、最初の設計がしっかりしていれば、調整や軌道修正が可能です。しかし、この最初の設計が曖昧だと、そもそも修正する余地すらないのです。
実際、物事の9割はこの準備段階で決まってしまうと感じます。
お店やビジネスにも通じる話
例えば、新しくお店を開く場合も同じです。「なぜこの場所でこの商品を売るのか」という戦略が曖昧だと、どれだけ努力しても結果は伴いません。
立地やターゲット層、差別化の方法などをしっかり考えておかないと、最終的にお店が潰れてしまうこともあります。
もちろん、しっかりと準備しても必ず成功するわけではありません。しかし、最初の段階で9割方成功の可能性が決まっているのは事実です。
準備がしっかりしていれば、予期しない問題が発生しても柔軟に対応できるのです。
すべての挑戦に共通する考え方
これはお店やビジネスだけの話ではありません。新しい授業やプロジェクト、趣味に挑戦する場合でも同じです。
何かを始めようと思ったときに、ふわふわとした気持ちで取り組むのではなく、しっかりと設計図を描くことが重要です。
始める前の準備を楽しみながら進めることで、結果的に成功への道が開けます。だからこそ、「始める前が一番大事」ということを心に留めておいてください。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。