米効率化省の歳出削減、さらに大きな標的狙うPhoto:Kevin Mazur/gettyimages

【ワシントン】ホワイトハウスの政府効率化省(DOGE)は、同省が多数の政府機関に潜り込ませた技術チームの迅速な仕事について厳しい目を向けられている。しかし、DOGEは、最初の3週間で10億ドル(約1510億円)を超える無駄な歳出を特定し、削減したとも述べている。

 これは、DOGEの対外的な顔であるイーロン・マスク氏が目標として設定した2兆ドルの歳出削減から見ればほんのわずかなものだが、DOGEが多数の連邦機関のプログラムを一つ一つ調べ始め、達成しやすいと考えるものから削減していることを示している。DOGEチームのメンバーは現在、政府の最大規模のプログラム、特に医療に焦点を合わせたプログラムの幾つかを調べており、比較的少額のプログラムを特定するというDOGEの最初の対応が近いうちに大きく変わる可能性がある。

 マスク氏のチームは、米連邦政府の建物や商業用不動産を管理する一般調達局(GSA)と協力し、どのリースを解約あるいは失効できるかを特定し、有効活用されていないオフィススペースを見つけ、集約する方法を探している。

 DOGEがこれまでに見つけたとしているコスト削減の半分超は、多様性・公平性・包摂性(DEI)に関連するもので、総額で10億ドルを超える。 DOGEが成果を公表しているXへの投稿 を調べて分かった。ドナルド・トランプ大統領は就任以来、多様性に関するプログラムや契約を打ち切るよう連邦政府機関に命じている。このことは、大統領としての自身の任務の中心に文化闘争を据えたいというトランプ氏の願望を反映している。