米1月CPI加速、FRB利下げ「フリーズ」Photo:Brandon Bell/gettyimages

 米労働省が12日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は勢いが加速。年初からの上昇傾向が続いており、連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退した。

 1月CPIは前月比0.5%上昇(季節調整済み)した。これは2023年8月以来の大きさで、0.3%上昇というエコノミスト予想を大きく上回った。

 前年同月比は3.0%の上昇。12月の2.9%から加速した。

 キャピタル・エコノミクスのチーフ北米エコノミスト、ポール・アシュワース氏は「インフレ率は足元、この水準で推移している。明確な低下傾向は見られない」と述べた。

 調査会社インフレーション・インサイツの創業者、オマイル・シャリフ氏によると、1月の予想を上回る物価上昇は主に中古車と自動車保険の価格上昇を反映したものだ。

 変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数は、前月比0.4%上昇(季節調整済み)し、約2年ぶりの大きさとなった。前年同月比では3.3%の上昇だった。

 卵の価格は前月比15%超上昇し、2015年6月以来の大幅な上昇となった。これは食品価格の月間上昇分の約3分の2を占めた。鳥インフルエンザの流行が価格上昇に拍車をかけている。